『後漢書 光武帝紀』第1巻より抜粋した原文と翻訳

『後漢書』は、南宋代の歴史家・范業が編纂した年代記形式の歴史書である。『二十四史』の一つで、『史記』『漢書』『三国志』とともに「四前史」と呼ばれ、主に東漢の195年間の歴史を記録している。次の Interesting History 編集者は、皆さんと共有するために関連コンテンツを用意しました。

『光武帝紀』の原文と翻訳

オリジナル：

（１）光武帝は、薛（しゅう）、号は文殊（ぶんじゅう）、南陽蔡陽の人である。高祖帝の９代目の孫である。光武は9歳で孤児となり、叔父の梁に育てられた。

（２）６年春分の日、辛佑の日に、皇帝は勅を発して言った。「この数年間、洪水、干ばつ、イナゴなどの災害があり、穀物の値段が高騰し、人々は食糧に困っています。人々は自活する手段がなく、哀れに思います。穀物のある県と県に贈り物を与えるように命じます。」 『贈文節子』：「与えるとは穀物を与えることです。 「発音は「びじん」です。老人、寡婦、孤児、障害者、無親、貧者、自立不能者は『法』に定めるとおりです。」

（３）七年目の一月、また別の勅令が発布された。「世間では、豪華な葬儀は徳とされ、簡素な葬儀は俗悪とされる。富める者は贅沢をし、貧しき者は貧しき。法律や規則はこれを止めることができず、儀式や道徳もこれを止めることはできない。急いで初めてその誤りに気づく。忠臣、孝行な息子、愛する兄弟、敬うべき弟の葬儀を簡素にすることの徳を世に知らせるために、この勅令を公表すべきである。」

（4）2月28日、皇帝は南宮前ホールで62歳で亡くなりました。皇帝は33年間王位に就いていました。彼の遺言には、「私は民を利することをしません。人々は皆、孝文帝の制度に従い、質素に暮らすべきです。すべての州知事と2000石級の役人は城壁から出てはいけません。役人を派遣したり、郵便で報告したりしてはいけません。」と書かれていました。

（５）当初、皇帝は長い間軍隊にいたため軍事に疲れており、国全体が疲れ果てていることも知っていたので、リラックスして遊びたいと思っていました。龍と蜀を平定した後は、緊急事態がない限り軍事については何も言及しなかった。太子はかつて皇帝に戦争について尋ねたが、皇帝は「昔、衛の霊公が陳について尋ねたが、孔子は答えなかった。これはあなたが理解できるものではない」と言った。皇帝は毎朝朝廷を開き、日が沈むと終わった。彼はしばしば大臣、役人、将軍たちを招いて国政を議論し、真夜中まで眠らなかった。太子は皇帝が勤勉で疲れを知らないのを見て、「陛下には豫と唐の知恵がありますが、黄老の養育の恵みが欠けています。精神を大切にして、のんびりと暮らしてください」と進言しました。皇帝は「私はこれを楽しんでいて、疲れを感じません」と言いました。彼は大業を担っていましたが、常に慎重で、十分ではないと感じていました。そのため、彼は慎重に国を治め、権力を掌握し、時と力を測り、間違ったことをしませんでした。功績のある官吏を廃し、文官を昇格させ、弓矢を廃し、牛馬を散逸させる。古来ほど良い方法ではないが、これも武器の使用を止める方法である。

——『後漢書 第一巻』より抜粋

翻訳：

光武帝劉秀は文殊とも呼ばれ、南陽市菜陽の出身で、高祖劉邦の9代目の孫である。光武は9歳の時に父親を亡くし、叔父の劉良に育てられた。

建武6年1月辛邑の日に、皇帝は勅を発してこう言った。「過去数年、洪水、干ばつ、イナゴの大量発生により、穀物の価格が高騰し、民は貧しくなった。民が食糧を得られないのは残念で哀れである。穀物のある郡と州に、漢法の規定に従って、老人、未亡人、孤児、老人と子供のいない人、重病人、家なしの人、自立できない人を救済するよう命じる。」

七年正月の冰神日に、彼はまた勅令を出し、こう言った。「世の人々は、盛大な葬儀を美徳とし、質素な葬儀を行う者を軽蔑している。その結果、富める者は贅沢をし、貧しき者は財産を浪費する。法律もそれを止めることはできず、礼儀もそれを止めることはできない。彼らは、（盛大な葬儀を行った墓が盗まれる）特別な出来事が起こるまで、その過ちに気づくことはできない。今、私はこれを世に発表し、忠臣、孝子、善兄弟、徳のある兄弟として、故人を簡素に葬ることが道徳的な行為であることを皆が理解することを願う。」

中元二年二月二日、光武帝は南宮前殿で62歳で崩御した。彼は遺言で「私は国民に何も良いことをしてこなかった。（私の葬儀は）簡素にしなければならない。州知事や郡知事は葬儀に出席するために都市を離れてはならないし、役人を派遣したり弔電を書いたりしてはならない」と記した。

当初、光武帝は長年戦場で戦い続け、戦いに疲れ果てていました。また、民衆が戦争で疲れ果て、国が被害に遭っていることも知っていて、皆が平和で安定した生活を切望していました。かつて皇太子が彼に戦争について尋ねたとき、光武帝は「昔、衛の霊公が軍隊の配置について孔子に相談したが、孔子は答えなかった。これはあなたが考慮すべきことではない」と言った。彼は毎朝朝廷に行き、日が沈むまで帰らなかった。彼はしばしば大臣、役人、将軍たちを招集して古典や原則について議論し、真夜中まで寝なかった。皇太子は皇帝が勤勉で疲れを知らないのを見て、機会を捉えて彼に助言した。「陛下には夏羽と商堂の知恵がありますが、黄帝と老子が提唱した修身の恩恵はありません。心身の力に気を付け、余暇と安らぎを求めてください。」光武帝は言った。「私はこれを喜んで行っており、疲れを感じていません。」皇帝は漢王朝復興の大業を成し遂げたが、常に勤勉であり、十分なことをしていないのではないかと恐れていた。そのため、彼は賢明かつ慎重に政務を遂行し、政治を主導し、状況を判断し、決定を誤ることがなかった。彼は功臣を使わず文官を使い、剣を捨て軍馬を解雇した。彼の国政戦略は古代の聖人のそれとは比べものにならないが、「戦争を止めることを軍事行動の主な目的とする」という武徳の真髄を実践した。