後漢書鄧勲伝の原文と翻訳、鄧・鴻伝第六巻より抜粋

『後漢書』は、南宋代の歴史家・范業が編纂した年代記形式の歴史書である。『二十四史』の一つで、『史記』『漢書』『三国志』とともに「四前史」と呼ばれ、主に東漢の195年間の歴史を記録している。次の Interesting History 編集者は、皆さんと共有するために関連コンテンツを用意しました。

『後漢書 鄧洵伝』の原文と翻訳

オリジナル：

鄧洵は、字を平叔といい、若い頃から大きな野心を抱いていた。献宗が即位すると、最初は郎中に任命されました。彼は音楽を教え庶民に恩恵を与え、多くの学者や役人が彼のもとを訪れました。

建初三年、上谷督の任興は赤沙の五桓を処罰しようとしたが、五桓は憤慨して反乱を企てたので、任興は反乱を防ぐために溧陽の兵を胡奴に駐屯させるよう命じた。彼は国境の人々を教育し、慰め、游族に受け入れられた。 6年目に、彼は五環守護司令官に転任し、リト陽出身の旧友である楽遂訓が国境に移った。鮮卑族は□の力と恩寵を聞いて、南から国境に近づく勇気がなかった。

張和2年、羌族の守護張毓が羌族の米武らを誘い出して殺害したため、羌族は激怒して復讐を企み、朝廷は困惑した。公爵と大臣たちは荀を于に代わって大佐に任命するよう推薦した。羌族は激怒し、和解して結婚し、人質を交換して誓いを立て、総勢4万人以上で汴河を渡り、荀を攻撃する計画を立てた。それ以前は、小月氏虎②が長城内に別々に住んでいました。彼らの勝利した兵士の中には、2,000から3,000の騎兵を擁するものもいました。彼らは勇敢で強く、富裕であったため、羌族との戦いのたびに、常に小部隊で大軍を打ち負かすことができました。最初は両端が使用されていましたが、漢代でも時々使用されました。

当時、米武の子の米唐は武威の羌族とともに一万騎の軍勢を集めて国境に来たが、荀を攻撃する勇気はなく、まず月氏族を脅かそうとした。この件について議論した人々は皆、羌族と胡族が互いに攻撃し合うことが県の役人に利益をもたらすと信じていた。荀は言った。「いいえ。張羽は約束を破り、羌族は大混乱に陥っています。駐留している兵士は2万人にも及び、輸送費で国庫は底をつきました。涼州の役人は各郡に絹を送るよう命じられています。胡族がなかなか気に入らないのは、我々が十分に信頼していなかったからです。今、彼らは窮地に陥っているので、親切に接して彼らを味方につけましょう。そうすれば役に立つかもしれません。」そして城を開け、胡族の妻子を全員中に追い込むよう命じた。それ以来、黄中の胡族は皆こう言った。「漢族はずっと我々と戦おうとしていた。だが、鄧小使は我々を親切に信頼し、門戸を開いて妻と両親を中に入れてくれた」。皆は大喜びして頭を下げて言った。「大使、我々はあなたの命令に従います」。荀は彼らの中から何百人もの若くて勇敢な男たちを育て、自分の部下として入隊させた。

胡族は病気で死ぬことを恥じていたため、病気で死ぬときはいつもナイフで自分を刺していました。病気の人がいると聞くと、武器を使わずに捕まえて縛り、治療をさせました。回復した人は、体の大きい小さいに関わらず、皆感謝していました。そこで荀は秦と胡の軍を黄中から派遣し、国境を越えて謝谷の米堂を攻撃させた。

永元四年冬、在職中に病死、享年五十三歳。胡族の人々は彼らをとても愛していたので、毎日何千人もの人々がやって来ました。ロン族の人々は、両親が亡くなったときに泣くことを恥ずかしく思い、代わりに馬に乗って歌ったり叫んだりします。訓練を聞くと、彼らは皆叫び、中にはナイフで自分を傷つける者もいた。「鄧将軍は死んだ、我々も皆死ぬ」。五環の元将兵は皆、空っぽの城壁に辿り着くまで道路に沿って走った。役人は彼を引き留めて話を聞こうとしなかったため、彼は状況を学校副校長の徐奇に報告した。チーはため息をついて「これが意味だ」と言った。そしてそれを発表した。

（『後漢書 鄧口伝 巻六』より抜粋、編集・改訂）

【注】①邵当中羌密武：邵当中羌、および後述する「武威中羌」は、当時の羌族の名称である。部族の長、ミウ。 ② 小月子胡：北西部の少数民族。

翻訳：

鄧洵は、字を平叔といい、若い頃は大きな野心を抱いていた。漢の献宗皇帝が即位すると、最初に鄧勲を郎中に任命した。鄧洵は親切で寛大な人物であり、賢者や謙虚な人々に礼儀正しく接したため、学者や官僚の多くは彼のもとに集まりました。

建初3年、上宮太守の任興は赤沙の五桓を殺そうとした。五桓は憤慨して反乱を企てた。皇帝は鄧洵に令を出し、五桓の反乱を警戒するため、溧陽陣営の兵士を率いて胡奴に駐屯させた。鄧洵は国境地帯の民をなだめて受け入れ、胡奴を幽州地方の民が避難する場所にした。建初六年、鄧勲は五環衛の司令官に昇進し、溧陽陣営の古い部下たちは鄧勲に従って国境へ移住することを望んだ。鮮卑の人々は鄧勲の威信と慈悲深さを聞いて、南下して国境に近づく勇気がなかった。

張和2年、羌族の守護張毓が羌米武ら少当氏を誘い出して殺害したため、羌族は激怒して復讐を企み、朝廷もこの件を憂慮した。大臣たちは、張愈に代わって鄧勲を羌族の守護者として推薦した。羌族は激怒し、憎しみを捨てて結婚し、人質を交換し、同盟を組みました。4万人以上の人々を集め、黄河が凍ったら渡って鄧洵を攻撃することに同意しました。かつて、小月氏胡族は万里の長城内に散在しており、戦闘能力のある騎兵は2～3千人いた。勇敢で強かったため、大勢の羌族と戦うたびに、小勢力で大勢の羌族を倒すことが多かった。彼らは優柔不断であったが、漢王朝はしばしば彼らを受け入れ、利用した。

当時、米武の子の米唐は武威の羌族とともに、合計1万以上の騎兵を率いて国境に到着したが、鄧勲を攻撃する勇気はなく、まず月氏胡族を威圧しようとした。参議たちは皆、羌族と胡族が互いに攻撃し合うことが朝廷にとって有利になると信じていた。鄧洵は言った。「いいえ。張羽は今信用できませんし、羌族は大規模な行動を起こしています。漢王朝は普段から2万人以上の軍隊を駐留させています。軍需品の輸送費は政府の金を無駄に使い果たし、涼州の官吏と民の命は危うい状態です。胡族が満足していないのは、我々が親切でなく、信用が足りなかったからです。彼らが危機的状況にある今、親切でなだめるのは役に立つかもしれません。」そこで彼は城門を開け、胡族の妻子を全員入れるよう命じた。それ以来、黄中の胡族は「漢王朝は、常に我々が互いに戦うことを望んでいた。今、鄧小公使は我々を親切に、誠実に扱い、我々の妻子を歓迎するために門戸を開いてくれたので、我々は両親と再会できる」と言った。皆は非常に喜び、「我々は鄧小公使の命令に従います」と頭を下げた。鄧洵はその後、彼らの中の何百人もの勇敢な若者をなだめ、従者として養った。

胡族は病気で死ぬことを恥ずべきことと考えていたため、重病に陥り絶望的な状況に陥ると、ナイフで自殺した。鄧勲は、誰かが重病だと聞くと、その人を捕らえて縛り、刀を与えず、医者を派遣して治療させました。多くの人を治し、大人も子供も皆が感謝し、喜びました。鄧洵はこの機会を利用して黄中で秦と胡の軍を動員し、国境を抜けて謝谷の米堂を攻撃した。

永元4年の冬、鄧勲は在任中に53歳で病死した。胡族の人々は彼を愛し、何千人もの人々が毎日朝晩彼を悼むために集まっていた。ロン族の習慣によれば、親が亡くなったとき、子供たちは悲しみのあまり泣くのは恥ずかしいことと考え、馬に乗って歌いながら泣くそうです。鄧洵が亡くなったと聞いて、皆が大声で叫び、中には刀で自分を傷つけて「鄧将軍が亡くなった、一緒に死のう」と言った者もいた。以前、鄧洵が五環軍の司令官だったとき、彼のすべての官僚と民間人が葬儀に駆けつけ、街は無人になった。市の役人は彼らを捕まえて立ち去らせなかったが、人々は彼らを無視した。役人は船長の徐琦に状況を報告した。徐琦はため息をついて「これは大義だ」と言い、彼らを解放した。